海老

となりの怪物くんの海老のレビュー・感想・評価

となりの怪物くん(2018年製作の映画)
3.2
TOHOシネマズ常連のマストアイテム「シネマイレージカード」のマイル特典の一つに一ヶ月フリーパスというものがありまして。
言葉の通り、一ヶ月間映画が見放題という夢のパスですが、厄介なことに利用時はチケットカウンターでスタッフに提示せねばならず、ネット決済はできません。
つまるところ、いい歳をした男が、カウンターで発するわけですよ。
「となりの怪物くん」と。

僅かでも恥ずかしがったら負けだ
堂々としてろ
バズられるぞ
と謎の被害妄想と戦いつつ、勝利のチケットを手中に収めました。このパスで「ママレードボーイ」を購入した剛の御方を思うと畏敬の念を禁じ得ない。


さて、そんなわけでパスを行使して観た作品ですが、実は娘のリクエストでした。5歳にして菅田将暉ファンとは生意気な。

僕としては原作も知らず、少女漫画実写化に苦手意識もあるのですが、役者目当てで観てみるのも一興として付き添うことに。菅田将暉さんと浜辺美波さん目当てでした。

結論から申し上げますと、
スコアはほぼ演者の方々の演技に対するものです。

僕としては、あまりこの手のジャンルの映画を観ないぶん新鮮に感じるものもあり、思っていたよりは楽しかったです。

原作を知らないので何とも言えませんが、何故「怪物くん」なのかの掘り下げを期待してしまったため、肩透かしが否めません。ハルの人間離れした怪力や、サヴァン症候群並の天才頭脳を垣間見せるも、背景は語られず。雫がハルに惹かれた要素も劇中では天真爛漫な部分に限っており、怪物くんの必要はどこにあったのか?
長男の壮大な誕生パーティを、次男ハルを誘き出す為に利用する父親の方がよほど怪物だったなと思う。

ラブコメのコメディましましと思えば設定不足な点もアリか。
が、真面目なシーンに急にぶち込んでくるのは如何なものか。ダッシュジャンピングキスって。「前歯折れるだろ」と冷静に突っ込んでしまった僕は枯れているんだろうか。しかし前方の高校生も噴き出していたしな。

どうやら原作ファンの方の評価も辛いように思われ、やはり役者目当てで丁度いいのかなと個人的には思います。
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