えびちゃん

リバー・オブ・グラスのえびちゃんのレビュー・感想・評価

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)
3.7
ここではないどこかを探しているのに、どこにもいけないもどかしさ。退屈から抜け出したくて全てを捨てたのに、どこにも行けないなんて気がおかしくなるだろうな。おなかの中の鬱屈した感情の吐き出し口を求めてさまよう決して交わらないふたり。最後の振り切り方がとてもよかった。間違ったことだけど、逃避行をしても退屈から逃れられないフラストレーションの昇華に、肩をたたいてあげたい気持ち。
イケてない人たちの『トラスト・ミー』のようだなぁと思っていたら、監督は『アンビリーバブル・トゥルース』の衣装担当だったらしい。
『オールド・ジョイ』を味わいきれず、悔しく思っていたけど、今作はすごく刺さった。大人になれない大人たちへ。
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