Haruki

リバー・オブ・グラスのHarukiのレビュー・感想・評価

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)
3.9
日常に辟易する主婦コージーとだらしない怠け者リーが、引き寄せられるように出会い逃避行するさまをオフビートに描いた作品。

警察沙汰にはなっているが、大した犯罪は起こっていない。
恋愛感情があるわけでもない。

ただ、満足できない日常に対する反抗と逃走を絶妙な温度で描いている。

社会の中を漂流し、何者でもない自分を見つめる日々を送る。

リーは都合の良いように物事を考え、コージーとともに新たな人生を拓けると考えている。
ただコージーにとっては、リーは自分を現在から連れ出してくれるような存在ではなかった。
この齟齬が2人の分かれ道となり、コージーの憧れと現実の溝をさらに浮き彫りにしていく。

独特なカットインやストーリーに関係ない話が多く、ミドルテンポでユーモラスな空気感を作っている。
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