エアール

女教師 シークレット・レッスンのエアールのレビュー・感想・評価

3.7
教師といえども人間ってことですね 笑
何事にも我慢の限界っちゅうもんがあるわけでして
それ越えちゃったらそれなりの代償があることは覚悟しないとね 笑
男子高校生もなかなか奮闘してくれますがまだまだお子ちゃま、最後の詰めが甘かった 笑
次 もし似たようなことを企むのなら
最後まで気を緩まずに徹底しなきゃ。

キム・ハヌル × ユ・イニョンが各々魅力的な女性教員に扮し、
教師と生徒の禁断の恋愛関係を軸に
正規または非正規による階級差別だったり、
公私で抱える行き場のないストレスだったり、
社会問題と愛憎劇を盛り込んで
人間の心の奥底にある闇と狂気に支配されていく様を上手にすくい上げたキム・テヨン監督の手腕が発揮されております。


舞台は男子校、
化学を担当する、非正規の教員 ヒョジュは職場での待遇に不満をもつ
ーー正規採用の教員と比べて個人の事情を汲み取ってもらえないし、扱いが雑なのは明白だし、発言権や仕事量の配慮などがほぼほぼ皆無であるから。
また 10年付き合い同棲している、作家志望の彼についても
いつまで経ってもはじまりを書き始めずに四六時中家でゴロゴロしては、いったいいつになったらと詰問すると
”構想は出来上がっているけど書き始めるのに時間がかかる”と
毎回おなじみの言い訳を繰り返すばかり…

そんなある日
産休に入った正規教員の代理として
3年4組の担任を任されることとなったヒョジュ先生
ーーさらに教頭からは
来年は正規教員の枠に1つ空きができるからそのポストには…
ってきな話までされて。
はっきりとは言われないまでも、まあ自分が…と期待しても
全然おかしくはないですね。

が後日
若い新任の女性教員 ヘヨンが正規採用される
ーー話がちがうじゃないか…
とどうやら理事長の娘さんらしい、なるほど 笑

ただでさえ面白くないのに
ヘヨンはやたらとヒョジュに接触してくる
ーーこちらは覚えてないが
どうやら大学の後輩だったらしく、”先輩、先輩”と気安く話しかけてきて…
ーー裕福な家柄、若さと整った顔、立派な婚約者、自分にないものをなんでも手にしており見下されているような気になると…
要はいちいち腹立たしいわけですね、これが 笑
どうにかならぬものかと…
神はそんなヒョジュにひとつ”チャンス”を与えたもうた。

3年4組にはバレエの特待生 ジェハが在籍しており
放課後は体育館で練習をするため
他の生徒が出席してる自習に彼だけが出席していない。

様子を見にとある夜に体育館へ行くヒョジュ
ーーすると奥の倉庫で
ヘヨンとジェハが情事をしてるところを目撃する
ーー教師と生徒の禁断の行為を…

同じ女として、同じ教師として、
そして常識のある大人として
事態を黙って見過ごすわけにもいかない…

このネタをもち今までの腹立たしさも後押ししまして
後日ヘヨンを厳しく追及するヒョジュなのだが
この時は知る由もない…
まさかその自分も、ジェハに関心を持つようになり、
越えてはならない一線を越えてしまうことになろうとは…


なんだい先生、あんたもかよ 笑
さんざん偉そうに講釈垂れていたのに終いには愛し始めちまうとか 笑
でも観てる分には面白いからいいんですけどね 笑

教師としていい”下心”のはずが
いつからこんなことになってしまったのか、
入れ替わる主導権、
自分が知らないところでのやりとり、
そしてすべてを悟った時
抑えきれない狂気が表出する。

こんな闘い、ごめんですね 笑
エアール

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