『マルケータ・ラザロヴァー』に続き、チェコのフランチシェク・ヴラーチル監督作を。
いい意味で“圧の強い”モノクロ映像にしびれまくりました。
ベルギー。道路沿いのビルボードの上に座り、夜明けを待つ男。
彼の指示で黒い砂山に並んだ伝書鳩のゲージが開けられ、鳩たちが空に放たれる。
一人の少女が抱きかかえていた一匹の白い鳩を男が遅れて飛ばす。
(このオープニングシーンから引き込まれます)
バルト海の小さな島で、その伝書鳩たちを待つ人々(桟橋に並べた椅子に座る老人たちと、小舟で寝ている少女スザンネ)。
遅れて飛んだ白い鳩(スザンネの鳩)は、迷子になりプラハにたどり着き、集合住宅の階上に住む彫刻家の男が窓の外に見つけるが、突然、空気銃で撃たれてしまう。
撃ったのは階下に暮らす、車椅子生活の少年だった。。
バルト海で鳩を待つスザンネ(と兄ウリ)。
プラハの彫刻家と少年。
この2つのシーンを行き来しながら展開するストーリー。
どのショットもシーンも独特の濃度/強度とアートセンスが素晴らしい!