ゴロフキン

ザ・キングのゴロフキンのレビュー・感想・評価

ザ・キング(2017年製作の映画)
3.9
ジャケットにある「プライドを捨てろ! 権力に寄り添え!」っていう煽りキャッチがあんまり響かない。しかしラストまで見終わって、解釈が違ってたかもしれませんが大いに腑に落ちた気がします。欲望のために汚いことにも目をつぶって出世しなきゃという検事のお話です。

あまり検事という職業への知識がないのですが、韓国の検事って最強。さじ加減一つで犯罪をチャラにもするし逆もある。裏社会とも太いパイプがあってガードも万全。転職するなら韓国の検事だな、履歴書用意!
そんな羨ましくも胸糞悪い検事ですが、チョン・ウソンが演じるとやっぱりイイ。やってることは最悪ですがやってる人は最高です。ただ中盤、ギラギラのバブリー演出のステージで真顔で歌い、真顔で踊りだすシーンは軽く目眩。ファンとしては若干複雑。ここは爆笑してもよかったんですよね?

ウソンに感化されて悪徳検事の道を突き進むのが主人公のチョ・インソン。異様に老けた高校生から妙に若々しい中年まで幅広く(見た目はほぼ変化ないが)演じてます。今作ではリュ・ジュンヨル演じる幼馴染のヤクザ(この役がまた素晴らしい!)との友情が描かれていて、ただただ胸熱。

終盤、あることに覚醒するチョ・インソンですが、もう15分早めに動き出して欲しかった。ここはヤマ場なはずなのに展開が大急ぎ、もっとじっくり見たかったです。
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