独立前夜のインド総督邸を中心に、時代の激流に翻弄されるさまざまな身分の人間のそれぞれのインドに対する想いを描く。
終戦後のインド独立までの流れは世界史の教科書にでも任せるとして、こういう映画を観ると、どんな時代にも人々は普通に生活していて普通に喜んだり悲しんだりしているということを思い出せる。
インド・パキスタンの分離独立はかの時代を生きたインドの人々だけでなくその周辺国や関係国にとってもいうまでもなく重大な出来事だったわけだけど、それがどのように重大だったかというとひとりひとりにとって異なったのだろう。
誰か一人の心情にフォーカスしていないように見える作り方も、そのような個人個人にとっての独立の捉え方の違いを描く意図があったのかもしれない。
わかりやすく面白い!ってわけではないけど、落ち着いて見ていられる。
そう思った映画。