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リロ&スティッチのtakのレビュー・感想・評価

リロ&スティッチ(2002年製作の映画)
3.3
これを観たのは、うちのお子ちゃまがまだ幼かった頃。どっぷり欧州映画に浸ろうと思っていた大型連休はアニメ三昧となる(泣)。それまで敬遠していた「リロ&スティッチ」を子供と観た。

両親に先立たれた姉妹と家族を求めるエイリアンが主人公という、絡みそうにない素材をうまく結びつけたアイディアはなかなか。「千と千尋の神隠し」と同じ年の公開だっただけに影が薄いけれど、食わず嫌いだったかも。

”オハナは家族、家族はいつもそばにいる”
家族ってのは単に血のつながりではなく必要とされ必要とする存在であるか、改めてそれを考えさせられる。

ディズニー映画ではお約束のミュージカルシーン。本作では主人公たちが歌う場面はない。しかしオリジナルの歌曲と共にエルビス・プレスリーのナンバーが次々に登場する。ふてくされたリロが家に閉じこもって聴く Heartbreak Hotel から始まって、Devil in Disguise(悲しき悪魔) や Hound Dog が楽しい。リロが星空を見上げておともだちをください~と歌ったりはしないが、ハワイの音楽も含めてヴァラエティに富んだ選曲がとにかく観る側をワクワクさせてくれる。ファミリーで楽しめる映画。憎たらしいスティッチがだんだんかわいくなっていく様子を子供は楽しむだろうし、家族愛にお母様は涙し、お父様は福祉局員コブラ・バブルス氏=元MIB(黒服の男たち)?にわくわく。

この作品の後、2004年にディズニーは従来のアニメ部門を止めてCG作品のみになる。このニュースが流れてきたとき、これまでのディズニーアニメにあった温かみが失われはしないかと思ったっけ。その後の技術革新でヒット作を生むのはご存じのとおり。
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