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女は二度決断するの86junkのネタバレレビュー・内容・結末

女は二度決断する(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

本当に最後の最後まで、まあこんなもんか、私は諦めない的な終わり方かな、と思っていた。次の瞬間、また浜辺が映って、ああそうだよね、そう来なきゃ、と。最悪の選択だとは思うけど、主人公が決めたならそれが一番良い選択なんだと思う。
最後の深呼吸、何を思ったんだろう。

爆発して燃えるキャンピングカー、その炎が移った木、立ち上る煙、そこから先がなぜか別世界のように見える青空、昇って昇って世界がぐるっと回って逆さまになった海、水面。

家族を奪われた女の裁判映画でなく、復讐映画でもなく、最後のあのシーンによって、これは戦争映画なんじゃないかと思った。この映画の全てが戦争映画の一番最初のワンシーン目だったんじゃないかと。戦争が始まるんだと。
そして、その選択を良しと思ってしまった自分がいて、ああ戦争は絶対に無くならないものなんだなと思ってしまった。

こんなに晴れてきれいな空なのに、すぐ下の地上では3人の人間が木っ端微塵に爆発して死んでいる。すぐ側の海だってキラキラと揺れているだけなのに。
何がしたいんだ人間って。
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