藍住

女は二度決断するの藍住のレビュー・感想・評価

女は二度決断する(2017年製作の映画)
3.0
大切な人を殺された挙句、無罪判決まで持ち込めなかったら、そういう精神状態になってしまうよな、と思ってしまった。
周りの人間に支えられても、時間が流れても、心に折り合いがつけられないこともある。

世の中にはまだまだ拭いきれない差別や偏見がある。
無差別テロは当然あってはならないことだが、被害者側に寄り添って撮られるととてもじゃないが、冷静に物事を見ることが難しくなるな、と感じた。

カティヤが取った行動は、答えのひとつ。
でも、それが正しかったとは言えない。
誰も報われない。
誰も救われない。
作中の裁判での長い長い道のりに途方に暮れてしまうのと、人間の善悪を公平な眼差しから見ることの難しさは似ている。
きっと一生答えが出ない。
藍住

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