突然のテロで最愛の家族を奪われた時あなたはどうしますか?
憎しみの果てにある彼女が下した決断。
何が正義で悪なのかわからないこのご時世に問題を投げかけてくる。
Netflixで配信中されているパリ同時多発テロのドキュメンタリーがありテロリズムの残虐さと身勝手極まりない行いの卑劣さへの怒りが込み上げていたということもあり
終始胸が痛んだ。
何より主役のダイアンクルーガーの本物の被害者遺族にしか見えない心の痛みが全身から滲み出ているような迫真の演技で、冒頭から一気に引き込まれます。
ストーリーは3章構成になっていて一章ごとに語られるストーリーも演出も演技も全く違う形になっていながらも、彼女に次々と試練を与えていく。
それでも一つの希望の光を求める姿に深く共感しました。
2月に公開された「スリービルボード」は最愛の娘を殺された母親の復讐劇で物語の結末は負の連鎖を断ち切る事の先にある希望を描いていた。
そして今作はまさしく対になるような構成になっていた。
考えた果てに辿り着いた一つの行動。
そこにたどり着くまでをじっくりと描いています。
この作品を観て何が正しい決断なのか考えるきっかけになるのでは無いかと思います。