KAZUKI

女は二度決断するのKAZUKIのレビュー・感想・評価

女は二度決断する(2017年製作の映画)
4.0
裁判はあくまで中立の立場だから、時によっては被害者にとって不利に働くことがある。本作はそんな司法の弱点と移民問題を背景に極右の残虐極まりない卑劣な行為に苦しむ一人の女性の苦悩を綴ってて、構成が丁寧で社会派のわりには比較的見易い。特に法廷の場面なんか、検察側と弁護側の熾烈な答弁争いは熱がこもってて見応えある。終盤にいくにつれて主人公がとる行動は見えてくるのだが、どうにもこうにも残酷で重苦しい結末でとてもニヒリズムな映画だった。個人的に今年ベストテンに入るほどの良作に思えた。時間が合わず劇場スルーしたのが悔やまれる。
KAZUKI

KAZUKI