「女は二度決断する」を、どれとどれで捉えるかによって、作品の概略が少しだけ変わるのが面白い構造になっている。
ストーリーはシンプルだけど、各々が好きに感じ取ることによって違った鑑賞感が得られるのが素晴らしい。
奥深い作品だなと。
あ、「しんどい系」映画ですのでお気をつけを。
後半はまた違った味わいになるが、
前半で言えば、「抵抗することの虚しさ」を体現していて、
ブラック企業の内情や
変な人に変なことをされた話
なんかを不意にこぼしたとき、
「機関や警察や裁判に訴えればいい。なぜ訴訟しないのか」と言ってくれる人いるが、
“正統性を主張することが、必ずしも望んだ結果に繋がるわけではない”ということを感じている者にとって、
「この映画を見ろ」と言いたくなるような秀逸な出来だった。
重ねて言うが、後半は観る人の人間性によって感想が変わる。
我ながら最低だと思うが、自分はある種爽やかな気持ちになった。
