女は二度決断するの作品情報・感想・評価

「女は二度決断する」に投稿された感想・評価

ドイツの名匠ファティ・アキン監督がダイアン・クルーガー主演で、突然起こった悲劇で家族を奪われた悲しみのヒロインが、追い討ちかけるように被る理不尽を通して最後の「決断」に至るまでをエモーショナルに描く本作は、ラストの衝撃度も含めて激しく心を揺さぶる。
トルコ移民男性と結婚して一子をもうけたヒロイン・カティヤを襲った悲劇の背景には、欧州全体を覆う移民・難民問題に端を発した極右政党の台頭や排外主義の高まりがある。
このような問題をモチーフで取り上げると社会派作品になりがちだが、ファティ・アキン監督は飽くまでカティヤの視点で、パーソナルな物語として描いていく。
映画は「家族」、「正義」、「海」という3章構成で、各章におけるヒロインの「色(心の色)」があり、その「色」をダイアン・クルーガーが見事に表現していて、観ている我々は思わず彼女に感情移入してしまう。
この作品は「ドイツ警察の戦後最大の失態」と呼ばれる実話を元にしているが、被害者であるヒロインが、夫がトルコ移民で前科持ちとか、薬物問題とか、本筋とは関係ないところで理不尽に足をすくわれる様を浮き彫りにする。
不条理な悲劇に見舞われ、理不尽な決定を下された彼女はどのような決断をして実行に移すのか?
予想だにしない結末は観る者を置き去りにし、欧米だけに限らない、世界を覆う切実な問題を提起する。
mocamovie

mocamovieの感想・評価

3.5
家族を突然奪われた失意は想像を絶する辛さだ思う。
見てるこっちまで苦しくなるほど伝わってきます。
薬に頼ってしまったり、死にたくなるくらい追い込まれた状況の中で、正しい判断を選択する事は難しい。
想像はついたけど裁判のやりとりも見応えありました。
「疑わしきは罰せず」
被害者側で考えると複雑だけど裁判の下した判決は仕方ないと思う。
ラストまでダイアンの演技がすごい。彼女はどう選択するのだろうと引き込まれていました。
大切な家族を殺され、裁判もどうにもいかず、犯人はのうのうと生きている。

人は自分次第で選択肢を増やすこともできる。
でも理性的に考える事なんて出来ない辛い状況で、彼女は幾つもの他の選択肢を考える余地はなかった。
最終的にあの決断を選択せざるを得ないくらい心が壊れてしまったんだと思うとせつないです。
 主人公の行動について、善悪を判断することは難しい。
 もし、こんなことになったらどうなのか、こんなこともあったという事実を元に作られた映画だ。
 テロに遭って家族を失い、生きる意味を失った主人公。通常では我々には起こりえないことだが、映画というフィクションなら疑似体験できる。
 しかし、この映画は問題提起でもあるが、主眼は感情移入でもない。
 「暴力の連鎖」という問題を推奨するものでもない。
 だから凄い。
 タランティーノ監督『イングロリアス・バスターズ』にも出演していたダイアン・クルーガーが、過酷な運命にあう主人公を、まさに魂で演じる。
 我々はそれを観るだけだし、映画はそれを見せるだけだ。
 正しいとか悪いとか言いにくい。その現実を突きつける、移民へのヘイトを含めて淡々と突きつけるところにこの映画の価値がある。
“彼女の決断に心が突き動かされる”

爆破テロにより最愛の夫と息子を亡くし、幸せだった時間、これからの未来を失った女性の葛藤を描くミステリードラマ作品

現実社会の問題をぶつけた社会派ムービーでした❗️

突然愛する家族を失ってしまった残された人々の苦悩・憎しみ、法廷シーンのハラハラ感、、一体どういった結末を迎えるのだろうと息を飲んで見入ってしまいました。

本作で主演を務めたダイアン・クルーガーの演技には心動かされるものがあります。

ラストシーンで見せる彼女の決断。そこに正しいか間違ってるかなんて答えを見いだすことは出来ません😢決して正義が報われる訳ではない社会のいたたまれない現実に胸が痛くなります。。
いや…面白くないわけではないけど…邦題は秀逸。で、原題がダサい。フォント含めて、このメタルな精神を持ったTATOOあり母ちゃんがドパンクに復讐を遂げる話だから、本来パルムドール候補て話じゃない気が…ネオナチに対する批判っていう社会性はあるけど、作品のテンションは明らかに社会派って感じじゃない。フィルムノワールや。ダイアン・クルーガーの演技は非常に良い!
自分だったらどうするか。ということをずっと考えながら観ていた。
ダイアン・クルーガーにやられた。
なんてパワーだ。
目眩がした。圧倒された。
最愛の家族を奪われたカティア。
彼女の悲しみと怒りに心が震える。痛いほどに震える。
絶望のどん底まで突き落とされた彼女の魂が向かう先を、彼女の二度の決断を見届けてみてくれ。
未

未の感想・評価

3.8
記録
しぽん

しぽんの感想・評価

4.1
トルコ系であったがゆえに差別主義ネオナチに家族を殺された白人女性の物語。夫と息子を亡くしたカティヤの痛々しいほどの感情がひしひしと伝わってくる、ダイアン・クルーガーの演技力よ…
疑わしきは罰せず。法の元で正義は無力なのか。感情移入しちゃうと、とっても耐え難い物語だった。「二度目の決断」が悲しすぎる…同時にカティヤには筋の通った清々しさもあり、毅然としていて立派な女性だった。これは単なる復讐劇なんかじゃなくて、もはや失うものは何もないカティヤが選んだ自分の行く末だったと思う
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