ダイセロス森本

ヴェノムのダイセロス森本のレビュー・感想・評価

ヴェノム(2018年製作の映画)
5.0
大傑作フルボッコ。面白すぎてポップコーンを食べる手が止まったまま、体感時間15分で終了。ポップコーンを完食できなかった初めての映画だ。本当にすごい。

コメディ色はいつも通り、マーベル映画らしく残し、ヴェノムにも強い個性を持たせているのでとにかく飽きない。トムハ演じるエディとの会話はとてもコミカルで面白い。エディがまた人の良い感じで、ヴェノムとの対照的な性格が印象的。段々エディに染まっていくヴェノムが可愛らしくて良い。

ただひたすらに強いクリーチャーが人間と一体化することによりパワーを得られるという発想がそもそも素晴らしいのだが、更に主人公の性格、今まで起きた生活が本当に面白くて良い。ヴェノムが登場する前ぶりが完璧すぎて、本当に文句がない。

「アクションいっきまーす!」と言わんばかりのバイク・エンジンから始まり、ここぞとばかりに出てくる”ヴェノム”節。ヴェノムだからできること、全部そのまま詰め込んで面白くしてる。これほどしっかり作品とテーマを活かせた映画は見たことがない。

とにかくアクションは目が離せない。ひたすらドキドキするし、これが結構またガチで撮っているから面白い。目線がとても低いところにあるので、空撮なんかではなく、ドンパチその目の前でやってる!という迫力。IMAXで見たからというのもあるだろうが、本当にそこにいて、自分も一緒にいるようなアクション。たまらない!
本当にやることなすことすべてが新しすぎて、斬新すぎて、ひたすらアクションシーンは口があきっぱなし。拍手する人もいるくらいだった。

エンドロールのアートも素晴らしい。全体的にとても良い色彩だったと思う。ヴェノムの黒に合わせた暗めのトーンで、でもコメディ色はしっかり鮮やかに。流石としか言えない。
ヴェノムがギャグを言うなんて、誰が想像しただろうか?

ミシェルちゃんがJKみたいなスカート履かされててちょっと見苦しかったけど…彼女あんまり演技上手だと思えないので(目と顔がいつも同じ)やっぱりなんかひとりだけ浮いてたけど、ヴェノムの言葉を借りれば、「I like her」って感じだったかな?


分かりやすい展開、スムーズなギャグ、当たり前のアクション。でもこれは、絶対に違う。他とは違う力を持っている。本当に、すごいとしか言えない。びっくりしすぎて、明日もう一度見に行く予定をたてているくらいである。終わった瞬間拍手喝采。今まで映画館で拍手はよくあることだったが、喝采まであった映画は初めて。田舎のアメリカで、ここまでヒットしたということは、そりゃあ、世界で広まるだろう。

絶対に映画館で、できればIMAXの大音響で見てほしい。でも私はこのアクション全体を見て、絶対4Dで見てみたいと思った。体感したくなってしまう。映像だけで十分体感してしまう作りで、本当に本当にひたすらに凄いが、これは、アトラクションとして約2時間のスーパーローラーコースターが欲しいと思ってしまう。欠点がないんだよ。

とにかく、今回はMCU見てないから~とか、マーベルロゴの服着てるけどお前マーベルしらないだろ~wとか、どっちの立場の人も見て、そんなくだらないことで争ってたことを一斉に感じてほしい。映画は映画だ。
これはそれを語る。映画は誰にでも門を開いている。これはすべての人類へ、本物のエンターテイメントを届けた、届ける、映画だ。