ノラネコの呑んで観るシネマ

ヴェノムのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ヴェノム(2018年製作の映画)
4.3
米国の批評はボロボロだったが、面白いじゃん。
今回は本編にスパイディが出てこないので、完全に独立した作り。
リズ・アーメットのちょっとイーロン・マスクっぽいマッドサイエンティストによって、彗星から持ち帰られた謎生命体“ヴェノム”が、トム・ハーディのダメ記者に寄生してサンフランシスコの街で暴れまくる。
監督が「ゾンビランド」のルーベン・フライシャーだけに、とぼけたユーモアがあるのがいい。
ヴェノムのキャラクターもお茶目で、あのスライムみたいな生物の世界でも「負け犬」の概念があるのが可笑しい。
坂の街でのバイクチェイスや、複数あるバトルシーンも迫力がある。
反面、前半は少し冗長で、ヴェノムが心変わりする動機だとか、宿主に適合する基準なんかもムッチャ適当。
SF考証も含めて御都合主義と突っ込みどころは満載ゆえに、確かに批評家的には一応文句つけざるを得ないだろう。
まあ元々アメコミってそんなもんだし、緩い部分も嫌いじゃないけど。
しかし、ディテールは予想以上に「寄生獣」な映画だったな。
もちろんキャラクターとしてはヴェノムの方が古いんだけど、バトルシーンや共生関係などのテリングは相当に影響受けてそう。
因みに今回は、エンドロールもおまけもやたらと長い。
20分近くあったんじゃないかなあ。
ブログ記事:
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