矢吹健を称える会

ヴェノムの矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

ヴェノム(2018年製作の映画)
2.8
 冒頭で「フライシャーのスプリット・スクリーンや……」とひとりで勝手にウケていた。

 原作をすこし知っているものとしては、映画のトーン(というかエディ・ブロックとヴェノムのキャラクター)の軽さに驚いたが、まあ別に良いかという感じ。それよりも中盤からシンビオート対シンビオートという構図になっていくので「またかよ」と呆れてしまった。『アイアンマン』から『ブラックパンサー』まで、「同じ能力同士の戦い」をクライマックスに据えるのはMCUのお約束事なのか? そして相手方のシンビオートがヴェノム曰く「自分より格段に強い」らしいんだけど、何がどう違うのか具体的には全くわからない。盛り上がらない。これなら最初からカーネイジ出そうや。

 ヴェノムがトム・ハーディと共存という道を選ぶ理由(「おれも負け犬だ」とか急に言い出すんだが、何言ってんだ感)も納得しがたいものがある。岩明均『寄生獣』のレベルは遠い。

 シンビオートのネバネバ感はキュートだし、犬は笑った。