B級怪獣エイガ

ヴェノムのB級怪獣エイガのネタバレレビュー・内容・結末

ヴェノム(2018年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

ラノベに出てくるヒロインのような寄生虫に(寄生虫!?)寄生された男の(謝れ。)ヒーロー映画(謝れよ。)

初見(字幕)見た時はヴェノムに憑かれるまでの過程は結構時間かけてたのに憑かれてからのヴェノムがあまりにもキャラ付けが過ぎてて最初からエディのこと好きすぎて物分かり良すぎて2人の絆に置いてかれ、なかなか乗り切れなかった部分があったんだが、2回目(吹替え)の慣れた状態で見たら僕がこの映画に''適応''しててかなり評価上がった。
『そうか、適応するまでに時間がかかるんだ!!』てなった。

つまりこの映画気に入った。

まずちょっと怖いホラー味あるオープニングからのトムハの寝顔のギャップ。そしてエディとアンの朝の一連のなんかシャレてる会話からの音楽かかってバイク乗って視覚的に忙しい出勤風景が流れ『MITか!!』とエディが言った後の受付の友達の『(ホンマこいつぁ…ww)』的な最高の笑顔で締めるこの流れが好き。もうこの笑顔の後に『Venom』と凄い可愛いフォントでもう1回タイトル出してもいい。

そう可愛いフォントで大丈夫なくらい、この映画全体的にキャラクターがみんな可愛い。

トム・ハーディ演じるエディはマジでどうしようもない負け犬という感じで、特に最初の行きつけの店で強盗入った時何もせずその後もただただ俯き気味で買い物するだけの所とかホントヒーロー映画の主人公かよという感じで最高。そして誰もが笑うレストランのシーンのマジヤバトムハーディは愛さずにはいられない。ロブスターばっくりいった時のあの目!!!笑った。でもゲロ吐くところは笑えない凄い汚い。

ミシェル・ウィリアムズのヒロイン、アンは単純に綺麗で可愛いし凄い光景を目にしたのに『病院いくぞ』とギャーギャーパニックにならず肝座ってるの良い。あとシーヴェノムのところエロすぎ。吹替えだとしょこたんがなかなかハマっててしかも上手で一安心。

あとアンの今彼の男がドのつく良い奴で超最高。2でもアンと良好に付き合ってて欲しいと思えるこの男。良い。

で、敵のトラヴィス。可愛いとは関係ないのだが、こいつがなかなかにいいキャラしてて地味に凄い好きだった。『私は人類を見捨てない』とか子供たちの未来のために浮浪者を実験台にする感じとか色々かなり歪んでるが『コイツの価値観では自分は本当に正しい事をしてると思ってるんだな』と納得出来る所がいいし黒のスーツが決まってるとてもカッコイイ。もしこいつの部下だとしたら褒められた時の嬉しさで頑張ってしまいそう(ナイトクローラーの時のこの俳優のように)。
しかし、だからこそ、こいつのキャラがいいからこそ途中でライオットに身体乗っ取られ操られてる感が出てしまったのが悔しい。急に巨悪の立場をライオットに奪われ小物感でるのがなーーうむ。

ただライオットが悪い訳では無い。むしろここがまた面白くて、シンビオート側から見たらライオットは正義でヴェノムは裏切り者。ようするに映画『アバター』でいうと人類の裏切り者主人公がヴェノムで、人類側のあの大佐がライオットと言えるわけだ。だからライオット隊長の『裏切り者!!』という所『ホントそれな』とちょっと哀れに思えた。

そんな裏切り者ヴェノムだが、今作のメインヒロイン最かわ大賞だったわけだ。多分冗談抜きでほとんどの観客が可愛いと言うと思う。『死んじゃう!』『死なせない!』とか『登りたい?』『登りたいって言ってくれよ。』『聞くな!俺が治す!治せる!』とか泳ぐの早いとかもう色々可愛すぎる。
むしろ最初にも言った通り、可愛すぎて、キャンキャン尻尾振る犬っぽすぎて初回乗りずらかったのも事実。最終的にあの可愛さなら別にいんだけど最初からアレだから…もう少しその過程を見せてくれてたら最終決戦とかもっとアガるポイントあったし最後でもグッときてたと思う。ただまあ、なんか、時間なかったんだろうなと思う。元からヴェノムという人気のキャラなわけだから観客の適応に任せたんだろうな。今では僕も適応共生したから素直に可愛いと言える。

ただ勿論、可愛いだけじゃなくちゃんとカッコもイイ。
まず最初のバイクチェイスシーン超カッコイイ。シンビオートの使われ方がもう楽しいこと楽しいこと。オチの予告で何回も見た変身シーンもやはりカッコイイ。
そしてその次の見せ場のアクション警察と戦うところ、煙弾とった後の笑顔カッコいい。そこからのアクション超いい。煙の向こうでダメージ受けてる姿がカッコイイ。両手広げて鳴くところカッコイイ。でもその後の顔だけトム・ハーディでアンに駆け寄るところは不格好で笑えた。
と、本作の大きな見せ場のうち上記2つは良かったのだがもう1つのラストバトルがいかんせん、アクションが見にくいのが惜しかった。映像も凄くアクションの手数は多いのは最高なのだがちょっと何やってるのかわからない箇所が結構あった。

ただ、このラストバトルで友達と話してて熱くなったのが、最初ライオットがダッシュでロケットに向かってるところにヴェノムが後から追いかけるところで、普通は先制攻撃として後ろからガツンと1発入れたり、先回ってロケットぶっ壊したりするのがいいと思う(なんせ勝てる確率はほとんどゼロと言ってるから)のだが、ヴェノムは律儀に立ち塞がる。そして案の定戦いでは負ける。
こういう所がやはりエディ同様に後先のこと何も考えず巨悪に真っ向から立ち向かって負ける負け犬という事なのかと、''似たもの同士''というのがセリフ外で見て取れたと思い熱くなった。(だだツッコミどころにフォロー入れてるだけに聞こえるかもしれないが。)

まあそんなこんなでヴェノムはとても気に入る作品になった。続編是非ほんとに作ってくださいお願いします。カーネイジにウディハレルソンとか面白すぎるでしょ絶対みたい。で今度はR指定でやってくれてもええんやで。

あとエンドロールは僕のこのレビューより長い。16分らしい。

『別の世界では…』についてのレビューは来年の別のレビューで…