キャットトレイ二ング

BPM ビート・パー・ミニットのキャットトレイ二ングのレビュー・感想・評価

3.5
90年代初頭のパリ。AIDSと闘う団体ACT UP。
彼らの政府、製薬会社、社会の差別、不当な扱いへの抗議活動は過激極まりない。情報が少なく命を落とす仲間も増える中、議論を繰り返し、伝わりやすく、感性に訴えかける言葉、ビジュアル、作戦を考え抜く行動力は素晴らしい。

今の日本も問題が山積みで、インターネットやツールは普及している。さらに危機的な状況になったとして、彼らのように行動に起こせるだろうかと、危機感を覚えた。

劇中では自然な会話が繰り広げられ、ドキュメンタリーかのようだ。
監督がインタビューで語っていた、映画には出てこないナタンの行動の動機には驚いた。実在人物かのようにリアル。

鼓動とシンクロするHouseのバスドラム。「生」の躍動感。このままずっと音が止まらないでいて欲しいと思った。