BPM ビート・パー・ミニットの作品情報・感想・評価・動画配信

「BPM ビート・パー・ミニット」に投稿された感想・評価

踊り、愛し合い、そして政治的アクションを起こす。それはまさに死への抵抗であり、そして何より生への渇望なのだろう。しかし、それが生きるということじゃないか?とこの映画は問いかけているのかもしれない…
notcinefil

notcinefilの感想・評価

4.3
「ダラス・バイヤーズクラブ」観てて、そういえばアマプラにもエイズ題材の映画あったような、と(エイズ題材映画と勘違いして見始めた他の1本挟んで)こちらも鑑賞。
そしたら「ダラス・バイヤーズクラブ」のアメリカ映画っぷりに心が参ってたことが何よりも強く印象に残る羽目に。アメリカ文化の常に張り付いた笑顔だったり目をひんむく感情表現だったり薄っぺらい連帯を押し付けてきたりする常に肩に力入れてなきゃダメな感じ、本当に向いてないんだなと。人との距離感が苦手なんだわ。
その点フランスはいい。肩の力抜けててあんなにベタベタしないで無理につながろうとしない、クール。アメリカって実は日本とは違う形で同調圧力がものすごいけど、フランスは他人は他人、私は私が根付いてる。見ててすげえ楽。社会で共有してる価値観が楽。アメリカはなんか強迫神経症みたいな余裕のないところ怖い。時代設定も患者の追い込まれている状況も同じ薬を服用していてそれに振り回されているところも一緒なんだけど、抗議の仕方や自分たちの求めるものをアピールする仕方が全然違っていちいち「落ち着く…」となった。いやこっちにもめんどくせえ学級委員みたいなのもいるんだけどさ、そこで気に食わない人間との距離の取り方もクールだった。音楽の使い方が大変に抑制が効いてて、なのでちょっとした使われ方がとても効果的。ドキュメンタリータッチで基本無音なのだけど、その無音はただの無音ではなく4分33秒流してるような印象です。隙がない。

「セックスの際はコンドームつけろ」と啓蒙してまわってる人がいざ自分のセックスになると「つけると勃たない」とか本音出てくるのとても良かった。セックスシーンの使い方もとても良かった。最中の会話やピロートークで押し付けがましくなく啓蒙してる。たった1回の初めてのセックスでも感染しますよ、どんな人相手でも誰がキャリアか分からず感染しますよ、というメッセージの伝え方、登場人物の人となりがよくわかってエイズ患者という印象が薄れて愛着が生まれてきた頃にこのシークエンス挿入してくるのとてもうまい。
登場人物のほとんどが遅かれ早かれ同じことになるんですよ。最初に訃報を伝えられた時に聞き流して考えなかったものが、突然リアルに襲ってくる。たまたまその時は送る側にいる人も皆そう遠くない未来の自分をそこに見てる。1人の人間の最期を描きつつ、それはほぼ全員の運命なのだと暗示している。そしてこの映画を飛び出してこの時代にエイズで亡くなった人間全てをも描いてる。

私は、ああ、フレディ・マーキュリーも最期こんな感じだったんだろうな、と「ボヘミアン・ラプソディ」では描かれなかった彼のその後を想った。

「未来を花束にして」からずっとこの時代も含めつい最近まで運動家は「いかにメディアに取り上げてもらうか」を第一に考え荒っぽい手段もやむなく取り入れてきてたのだけど、これが自ら発信できるSNS時代になったらガラッと様相が変わって「いかに炎上させずに拡散するか」を最優先に考えるようになったので、SNSって想像以上に社会運動の根本を変えたエポックメイキングなものなんだなと、今非常に驚いている。何世紀も最重要視してたものが同じなので物語の基本姿勢も一緒だったものが、2010年代以降は「その考えは古い」と通じなくなってるんですよ。これから出てくるだろう、コロナ下での抵抗運動を描く時には本質的に変わってしまったものがある。大騒ぎ起こしてメディアを呼びつけなくてもいいって、マスもミニもない、一人一人に同等な発信の仕方があってフォロワー0でも140字に上手くまとめると一気に問題やことの次第が世界中に知らしめることができる。マスコミが来ねえ!と議論する必要がなくなってる。これはものすごい質的変換だ。
苦手な映画だった…リタイア
BeSi

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4.6
この作品を作った監督自身も携わった、エイズ感染者に対する不当な差別や扱いに対して現在も抗議を続ける少数派団体"ACT UP"の活動と、それに関わる若者達の人生をドキュメンタリー風かつエモーショナルに綴る。まだエイズやジェンダーについての関心が少なく、否定的な意見が蔓延する1990年代初頭のフランス・パリのリアリティある不条理な情勢が鮮明に描かれていた。フランスを含むヨーロッパ地方でこそ、今は感染者が20万人と決して少なくはない。そのうえ今作にあるように、舞台はエイズについての正しい認識が広まってない1990年初頭のフランス。そこで形成されるマイノリティは、"弱者"として周りから思われてもおかしくない。そんな彼らが掲げたこのスローガン。"沈黙(Silence)=死(Death) 行動(Action)=生(Vie)"は、生きたいと願う若者達の心から訴えだと身に染みて感じた。日本でも点在するエイズ患者。それは決して他人事ではないという事をこの映画は教えてくれる秀作。
90年代AIDS患者やHIV陽性者への偏見が今よりも酷い時代に、彼らの人権と治療薬開発に対して活動していたACT UPという団体のお話。どうしても過激な行動が映像としてフォーカスされてしまうけれど、患者自身や家族にとっては一分一秒が大切で心が痛くなる。差別がなくなり、理解がより広まり、そして進行を止めるだけではない治療薬が出来ることを願うばかりです。
taami

taamiの感想・評価

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無知は敵 知識は武器
って言葉、全ての事に当てはまると思う。

映画の中でもあったけど、
学校でももっとちゃんと教えられないのかな、、。
学校がダメなら親とか身近な大人が恥ずかしがらずに伝える事が必要だとは思うけど、出来る人は少ないだろうな、、。

行動の責任を考えるよりも興味が先行したりNOって言えなかったり、自分の体を大事に出来ない子達を増やしてるのはちゃんと教えない大人達じゃないのかなって思ったり。
SHELLYが日本の性教育は遅れてるってよく言ってるけど、本当にそうだと思う。

この映画の団体のしている事はちょっと暴力的というか過激なんじゃないかなとは思っちゃったんだけど、デモとかあんまり見た事ないからそう思うのかな、、。
色々な事を考えさせられた映画でした。
Adot

Adotの感想・評価

3.7
HIVについての知識が浅すぎる自分を恥じた
ちゃんと知ってなきゃ。

でも正直、ネットとかじゃなくて実際に病院の先生や専門的な知識を持った人から学校とか公の場で学べる機会が欲しい。
Izumi

Izumiの感想・評価

3.8
1つのドキュメンタリーのようだった。
そして無知でいる恐怖を感じた。
Wednesday

Wednesdayの感想・評価

3.5

実話ベース。
エイズ感染者やその差別と戦うACT UPという団体の話。
ダンスシーンはもう分かったよ、ってかんじで挟まれるので飽きてたけど、最後の方は待ってた自分がいる。

ホモいえっちシーンが出てくるわけで、直接モノが出てくるわけではないけど息遣い荒すぎて、ムラムラするというより(オ、オゥ……)てなる。

ショーン役の彼が髪短くなる前、ドタイプでしんどい。わたしの心碧眼耐性がなさすぎ。
ぜりー

ぜりーの感想・評価

3.8
公開した時から見よう見ようと思ってずっと見てなかったやつ。

製薬会社で血糊ぶちまけたりとか派手なパレードとか抗議活動が激しすぎて、正直自分がその場にいたら白い目で見てしまいそうだし、逆効果ではと思ってしまった。
ただ、30年も前からこうやって声を上げてきた人達がいて、それでもまだAIDS患者やマイノリティに対する偏見が2020年にこれだけ蔓延っているって考えると、きっかけはどうあれまず関心を持ってもらうにはこれくらい過激な行動を起こさないと意味が無かったのかも、と。
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