ズームがかなりキマって見えた……疲れてるのかな、おれ……。ズームイン→パンの往復→ズームアウトのリズムが異常なくらい心地よいし、最後にビタっとすべてがフレーム内におさまる構図でピシっと引き締まる。現在と過去のパラレル進行、あるいは反復、と思わせておいて、途中からはもうただ時系列順につないだだけ、という人を食ったようなミスリーディングな構成には、呆れと脱力をとおりこして笑うしかない。キム・ミニの場ちがいにデカい体がストレンジャーで傍観者なポジションと絶妙にマッチ。タクシーのシーンもあきらかに浮いている。窓が開いた瞬間の豊かな音の広がりは感動的。