HarunaYagi

ビューティフル・デイのHarunaYagiのレビュー・感想・評価

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)
3.9
監督登壇のジャパンプレミアにて。たった29日間の撮影だったそうで、笑顔のとびきりチャーミングな女性監督がこんな作品を生み出すというギャップにただただ驚いた。

主人公ジョーのPTSDによるフラッシュバックと彼が見ているのであろう幻影、そして、アバンタイトルからカッコよすぎるジョニーグリーンウッドの素晴らしい音楽とが一体になって、最終的に何を見たのかよく整理がつかないまま終わった。終演後、監督から語られた「お約束の暴力描写を全部やる気はなかった」という言葉。それよりももっと描きたいものがあったのだろうという監督の意図はとても伝わってきた。

闇稼業に携わる寡黙なジョーと他の人々、そして静かな少女ニーナ。ほんの少しだけ垣間見せる人間らしさが愛おしく、また切なかった。公開後に落ち着いて見直したい。
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