Trailerが21世紀のタクシードライバーだと煽っていたので非常に気になっていた作品。
そもそもタクシードライバーやドライヴ、レオン、ナイトクローラー、バッファロー66など、寡黙な不器用男が必死こく系映画が大好物なので、新たなマイベストが登場かと期待しまくりでした。
ホアキンフェニックスというのも最高だし、レディオヘッドが最も好きなバンドである私にとってジョニーグリーンウッドが作曲というのも完璧。さらにカンヌで好評価を獲得したっていうんだから、全てがツボを抑えています。
ところが残念、全ての設定、曲、役者が完璧なはずなのに、肝心の主人公への感情移入がまったくできず、心に響くことがなく終わってしまった。
個人的にはJoeとNinaの繋がりが弱すぎると感じたのと、Joeのアウトロー具合が足りなかったかなと。Joeが意外とただのまともな、良い男すぎるんじゃないかと。監督がやりたいことも、やってる事もすごい好きだからこそ、もっと突き詰めて欲しかった。
揃えた食材が完璧だったのに、出来上がった料理が食材そのものを超えることが無かったことに少しがっかり。この食材なら奇跡の一品が出来上がる事も期待できただけに、残念ながらマイベスト入りはせず。
ただ自分の感想よりも高評価が多いので、なにか見逃してる可能性もあるので、もう一回観てみようかとは思います。
