まこと

ビューティフル・デイのまことのレビュー・感想・評価

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)
4.2
「今日は良いお天気よ」
10人観たら3人くらいしか響かないような作りだけど、個人的にはめちゃ好き。

トラウマのせいで、自分が生きてるか死んでるか分からない、人を殺すことでもそれは解決出来ず、生を実感するために時々自分の歯を抜く。
少女とのやり取りはまるで21世紀版「タクシードライバー」のよう。

監督は前作の「少年は残酷な弓を射る」でもそうだったけど、いちいち説明しないし役者にも語らせ過ぎない。
だから私の解釈も、もしかしたら全然違うかもしれない。

でも圧倒的な音楽の迫力と、初めて自分のことをジョーと呼んでくれ、生を実感させてくれた少女ニーナの為に戦うホアキンフェニックスの熱演に、昨年公開の名作「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」を重ね合わせることができる。
それらを堪能するためにも劇場で観るべき作品!


なにより孤独なオジサン映画が好きな私にとって、次のミッキー・ロークは誰かなぁと思ってたらホアキンフェニックスがいつのまにかそのポジションにいたから驚き!「グラディエーター」からそんな時間経ってたんか。
そういえば、この前小学1年の患者さんがウチに来たんだけど、その子は3.11の時にはまだお腹の中だったんだって。うそやろ…。
時が起つのは早いもんじゃ…
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