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ビューティフル・デイのskm818のネタバレレビュー・内容・結末

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ちょっと不思議な、ある種の日本映画みたいな雰囲気のある映画。単館系で上映される暴力映画みたいな趣がある。
家出人の奪還を生業としている殺し屋の男がいつものように依頼を受けて議員の娘を奪還しにいくが、その議員が不可解な死を遂げ云々。殺し屋が主人公だが派手なアクションシーンはなし。トンカチひとつで警備員も用心棒も叩きのめすし、別の用心棒がわらわら出てくる展開もない。カーチェイスもない。警察に追いかけられる展開もない。ただ奪還し、再奪還され、仕事仲間も母親も殺されている。復讐のため再奪還された少女がいる館に向かうが、少女は自分で始末をつけててっていうな。
この展開の合間合間に過去映像がチラチラ挟まる。主人公の少年時代をはじめ、辛い思いをした体験や残虐場面のフラッシュバック。主人公は何度も死を考えるのだが、死ねない。死ねずに母親の世話をし、仕事をしている。母親の遺体と一緒に今度こそ死のうとするが死ねない。でも彼同様(かどうかはわかんないけど)ひどい目に遭っていた少女は死ぬことなんか考えてなくて、絶望しきっている彼に、今日はいい天気だから出かけましょうと言うんだよなあ。
このラストさ。これ邦題は原題と全然違うんだけど、珍しくいい邦題だと思う。
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