maverick

ビューティフル・デイのmaverickのレビュー・感想・評価

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)
4.0
『少年は残酷な弓を射る』のリン・ラムジー監督作で、この人の作品性が非常に色濃く出ている。元軍人の殺し屋をホアキン・フェニックスが演じる。観る前はデンゼル・ワシントンの『イコライザー』のようなアクション映画かと思っていて、ホアキン・フェニックスもついにアクション俳優の仲間入りかと心踊ったのだが、予想していたようなドンパチ系アクション要素は皆無でびっくりした。アートな美しさによって描かれており、従来とは違う斬新な演出が驚きである。だからホアキン・フェニックスなのかーと納得してしまった。恐らく普通のアクション映画よりも製作費はかかってないはず。ある意味発想の勝利だが、チープさは全く感じない。それは撮り方が芸術的なのと、演技派俳優として唯一無二の存在感のあるホアキン・フェニックスの演技があればこそ。彼のような俳優は本当に希少だ。バットマンの宿敵ジョーカーを彼がどう表現して見せてくれるのか本当に楽しみだ。本作は観る人を選ぶ所があるだろうが、独特な作品性は圧倒的で強い印象を残す。男と少女の関係性も良い。出会ったことで互いに救われる。ビューティフルデイというタイトルにしっくりくる作品性が素晴らしかった。予算も大事だけど、映画ってやっぱり才能が大事なんだなーと改めて感じた。
maverick

maverick