レッドキング

ラブレスのレッドキングのレビュー・感想・評価

ラブレス(2017年製作の映画)
3.6
ボリスとイニヤは離婚が決まっており、お互いすでに新しいパートナーもいる。
そんな中、息子のアレクセイをどちらが引き取るかで口論になり、その会話をアレクセイが偶然にも聞いてしまう。
翌日学校に行ったきりアレクセイが行方不明になり、二人は捜索願いを出すが…

まぁ〜どこまでも救いのないお話。
重たいし、胸糞です。まさに映画の頭からケツまでLOVEがLESSしてます。
もうお互いに新しいパートナーも生活も控えていて、息子はどっちが引き取る?問題で口論してるシーンがヒドいこと。
お互いの主張も全部自分のことだけで、一切息子の心配をしていない。
「好きの反対は“無関心"」なんて言葉がありますが、まさにそれを体現しています。
その会話を聞いて、声にならない声で泣き叫ぶアレクセイが観てられない…。
行方不明になる前日も、お互い新しいパートナーとイチャコラしていて、アレクセイが帰ってないことに気づきすらしていないし…。
そのイチャコラシーンを妙に生々しく、長めに観せてくるのもワザとなんでしょうね。

んで、行方不明になったあとも警察に相談するけどどこか塩対応。
イニヤの母のところを訪ねてみるけど、ものすごい剣幕で罵られるだけで追い出されてしまう。
二人とも捜索はしてるけど、どこか上の空な感じ。
ほんとにアレクセイの身を案じているのはまったく関係のない市民ボランティアだけでは?と思ってしまう。
出てくる人みんな、LOVELESSだよ…。

そんな二人が迎える結末とは。
明確な結末は提示しないけど、そりゃあこうなるわなっていう展開。
劇中もほとんど音楽がないし、ロシアの寒そうな冬景色や灰色の画角がメインなので終始ドンヨリします。
「愛」ってなんなんだろ…。
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