Rena

ラブレスのRenaのレビュー・感想・評価

ラブレス(2017年製作の映画)
4.1
女性の怒っている姿って恐ろしいし、醜いですね。顔つきと目つきの恐さに本気で引いてしまいました。

離婚が決まり、ともに新しいパートナーと新たな生活を迎えようとしている両親。そうなると彼らの息子であるアレクセイの存在が疎ましくなり、互いに押し付け合う状態に・・・ 。その結果、それを察したアレクセイが突然姿を消してしまいます。

勝手過ぎるにも程がある
罵り・擦り合い・・・ 信じられない発言まで飛び出してくるその始末。
全く同情の余地のない親でした。
私が同性のせいか、父親の新しいパートナーに対してもあまりいい感情は湧かず、特に母親に対して強く嫌悪感を抱きました。
自分の事しか考えていない人達ばかりでしたね。

子供に接する時に、スマートフォンを操作しながら画面から目を離さずに指図をするなんて、一体どういう神経をしているのでしょうか。愛情なんてこれっぽっちも感じなかった。

本当に腹立たしく、許せないレベル。
事が起こって初めて慌てふためく姿を見ても彼らを憐れむ感情など一切なく、冷めた目で見つめていました。

エンドロールの
アレクセイの怒り・悲しみ・葛藤・・・
負の感情を全て "ぶちこんだ" ような威圧感のある曲が全身・感情にとてつもなく響き、オープニングからラストまでのストーリーをしっかりと受け止めながら余韻を噛みしめ、この重さに耐えていました。

アレクセイの孤独・両親の非情さがより際立ったと感じた、極寒ロシアの美しくも冷たい場景。
アンドレイ・ズビャギンツェフ監督の作品は『 父、帰る 』を鑑賞していたため、"はっきり・すっきり" としたストーリーではないのだろうな...と、いろいろ想像と覚悟をした上で臨みました。

このストーリー展開も納得です。
Rena

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