空廻

ラッキーの空廻のレビュー・感想・評価

ラッキー(2017年製作の映画)
5.0
私にとって、とても特別な映画です。

齢90の男性。毎日健康的かつ1人自立した生活を送る日々の中、近付いていた死という事実にある日から真剣に向き合う事に。

もしこのレビューを誰か興味がある方、今後観たいと思っている方のお役に立ちたいと思い書くとするならば、それも胸を張って様々な思いや言葉を並べお勧めする事もできます。

金言の数々。
映像の素晴らしさ。
感動ポルノのようなわざとらしい演出や余計な展開などもなく、かといって冗長さもなく、シンプルであるけれど、主人公ラッキー含めた登場人物の素敵な人間性と誠実さに胸を打たれる。
人生とは、生きるとは、死ぬとはの問いに対して何かのヒントにきっとなると思います。

ただ私にとってこの映画が特別なのは、正直完全に私事になってしまうのですが、

昨年亡くなった祖父がそのままそこに映っていたからです。

歩き方や立ち振る舞い、朝体操をして、外を歩き、同じルーティンをこなす姿。まさに祖父を見ているようでした。
祖父も亡くなる数日前まで自分で何でもこなし、当たり前のように普段通り過ごしていました。

もしかしたら、いやきっと、祖父も同じ景色を見ていたのではないか。
同じ問いをし、同じ感情の波に揺られ、同じ答えを出していたのではないか。

思わずともそう感じた途端に涙が流れっぱなしになっていました。

“孤独であること(lonely)”と“1人暮らし(alone)”は明確に違う。

祖父は僕達家族と一緒に住んではいたけど、どうしても一人の時間が多かった。
でも祖父もまたきっとこの答えを知っていたと思う。

そういえば祖父は僕といる時、いつも微笑んでた。
ダメだ、また涙出る。
本当に出会えてよかった。