ジョジー

ラッキーのジョジーのレビュー・感想・評価

ラッキー(2017年製作の映画)
3.7
田舎町に住む、ひとり暮らしで90歳のおじいちゃん・あだ名はラッキー。序盤は彼の日常生活が映し出されます。朝目を覚まし、歯を磨き、コーヒーを淹れ、タバコを吸い、下着のままちょっぴりヨガをし、行きつけのダイナーへ。
同じ席に座り、毎日砂糖とミルクたっぷりのコーヒーを飲みながら、新聞のクロスワードに興じる。口数少ないけれど、オーナーのジョーと言葉を交わし、また何でもない毎日が幕を開けるという感じ。夜にはバーでブラッディマリーを飲み、お客と他愛もない話をしたり、時には喧嘩もしてみたり。
毎日同じ生活を繰り返すことで、昨日と変わりない今日を生きてることを自然と感じていただろうなと。そんなある日、突然気を失ったことがきっかけで、死について考えるようになり…
永遠なんてないし、誰にでも、何にでも死は訪れますが、それがいつになるかはその日が来るまで分かりませんよね。死んだらどうなるの?と考えるようになるのも人それぞれだし。
ひとり暮らしでも、身近に自分のことを気に掛けてくれる人がいるということが、どれだけ心強いものかというのを感じました。隣は何をする人ぞ…な都会では考えられないなぁと思ったりして。
90歳にして初めて、死について考え、ちょっぴり弱気なところをみせ、少しずつ変わっていくラッキーは頑固だけど愛すべきおじいちゃん。
謳い文句通り、彼は孤独ではないんですよね。台詞も少ない88分の淡々とした物語の中に、これからどう生きるかのヒントが詰まってた気がします。
実は、ちょっぴりうとうとしてしまったのは内緒です…内緒じゃないな(笑)
『パリ、テキサス』のハリー・ディーン・スタントンの遺作だそう。『ストレイト・ストーリー』で病気になるお兄さんの役をしていたくらいしか覚えてなくて。デヴィッド・リンチ監督とは仲が良かったということで、この作品にも出演されてました。カメのくだりはクスっと笑えます。