やっと観れた。それも映画館で。
私こそ「ラッキー」だ。
「パリ・テキサス」のハリー・ディーン・スタントンの遺作。
期待し過ぎると…という懸念を裏切らない作品だった。
サボテン達の景色にイエローの「LUCKY」のタイトルが重なるオープニングから鳥肌。
ごく稀に見れる、夕暮れのオレンジと夕闇のブルーが混ざり合うあの空や、美しすぎる朝日。
何気ない日常の風景が、いちいち画になる。
ラッキー始め、登場人物の言葉が身に染みる。
素晴らしい。
老いていくのが正直怖い私のバイブルになる気がする。
佇まいだけで存在感のある、ハリー・ディーン・スタントンの偉大さを改めて感じた。
年老いた彼の、皺すら身体のたるみさえも愛おしい。
それは彼が生きて来た証。
「微笑むのさ」
私も最期には微笑みたいと思う。
ありがとう!
ラッキー=ハリー・ディーン・スタントン。