観たよ
私の中でヨルゴスの一押し作品は「ロブスター」や「聖なる鹿殺し」でもなく「籠の中の乙女」一択でしたが本作はそれを超えた良くも悪くもヨルゴスの最高傑作
宮中を舞台にしていますが小難しい歴史作品とは全く違いこれがドロッドロの愛憎劇な事に驚く
中世でありながら現代的なモノトーンのビジュアルに炸裂しまくるFワードの連続…
" f*ck!f*ck!f*ck f*ck!!"
その豪華すぎる画とは対極にある下品で下世話な内容のアンバランスさにハマる
権力者達の不条理が大好物なヨルゴスが描く三者三様の駆け引きにそれぞれの"イケナイ"部分を覗き見しているかの様な気持ちでストーリーを追う
それはもうまるで市原悦子の如く…(あら、いやだ)
国のお飾りでありながら子を失った悲しみを拭えず只、愛だけを欲する女王アンをオリビア・コールマンが熱演
彼女が獲らず誰がアカデミー賞を獲るの?!それほどに美しくも見窄らしく、無邪気で憐れな女王陛下をとても魅力的に演じている
もちろん他の役者さん達も素晴らしいですが彼女は別格です!
嘔吐で力関係の変化、転機を描いているのも面白い🤮🤮
誰がこのゲームを支配するのか?
誰が試合に勝ち、勝負にも勝つのか⁈
厳しい時代に国民が苦しむ中、権力者達は馬鹿馬鹿しい程真剣に欲望で国を掻き乱す
…何ともブラックで愉快な作品です。
しかし何故これがアカデミーの作品賞ノミニーに?
何かそう言うのとは本作は違う気がするけど…