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女王陛下のお気に入りのペインのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.5
「哀れなるものたち」観賞後に、ランティモス×エマ・ストーン初タッグの前作「女王陛下のお気に入り」を再観賞。

当時観た時は同監督の「ロブスター」「聖なる鹿殺し」観賞後の次作ということでパンチには欠けたような印象だったのだが、改めて見返してみると、実はものすごい高バランス高次元の1作なのではと思い至る(※「哀れなるものたち」で感じた物足りなさがここにはあった)。

俗に言うコスチューム・プレイ映画自体は得意ではないものの、スタンリー・キューブリックの名作「バリー・リンドン」や、リドリー・スコットの大傑作「デュエリスト 決闘者」、マーティン・スコセッシの「エイジ・オブ・イノセンス 」辺りも然りなのだが、衣装・美術の精細なまでに作り込まれた崇高さに反して上流階級の醜態を滑稽なまでに(時に残酷に)描写しており大好きだ✏️

「哀れなる~」は総体としては勧めやすい良い映画なのだが、やはり少々口当たりが良すぎるというか、ファッショナブルな方向に行き過ぎたきらいはあるとやはり私個人としては思う。

あとエマ・ストーンも、『哀れなるものたち』とは異なり“助演”として、先輩女優(オリヴィア・コールマン、レイチェル・ワイズ)の間に挟まれ右往左往、あたふたしている曖昧さがなんとも魅力的だ🥰
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