ウサミ

女王陛下のお気に入りのウサミのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.0
不快で退屈。非常に後味の悪い映画。
しかしながら、なぜか高得点をつけたくなってしまう。

それらを裏付けるのは、オリビアコールマン、レイチェルワイズ、エマストーンの三者。
各々が圧倒的な存在感を放ちながらも、映画のピースとして絶妙なバランスを三者が保ち、映画の本質的な奥深さを作り出していた。

尖ったユーモアと、グロテスクさと官能性を持った映像、不愉快なBGM。
戦争の時代を描きながら、その描写が存在しない違和感。あまりに滑稽に描かれる男たち。

あちらこちらに散らばる「歪み」が、やがてこの映画の狂気を露わにしていく様が非常に面白く、没頭させられてしまった。
映画の終わり方も印象深く、あの画を忘れることはきっとないでしょう。


対照する二つの母性…?
愛を求める孤独…?
女同士の権力争い…?
"ウサギ"に見る人間の愚かさ…?

とにかく考えることがいっぱい。脳裏にこびりつき離れなくなるようなインパクト。

ギーッ、ギーッ、ギーッ…
と、不愉快な音が頭から離れません。
ウサミ

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