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ザ・スクエア 思いやりの聖域のmocoのレビュー・感想・評価

3.7

「逆転のトライアングル」の同監督作品。再鑑賞🙌

前半はシーンがどれも面白い。
よく理解できないモダンアートのお高くとまった雰囲気が、シュールな笑いを助長していて、ユニークで面白い。

<面白ポイント>
モダンアートのチラ見で即退場(意味不明の土の山①)
前回に自分で答えたインタビューの意味が分からないと答える本人
ミーティングの大事な席に赤ちゃん
脅迫文をコミックサンズのフォントで書く
おっぱい見せろ がーべっじ(ゴミ(笑))
子供とのやり取りがフランスらしいのか、日本には無い勢い
モダンアートが無残にもお掃除機会に?!(意味不明の土の山②)
うざいアメリカン新聞記者

もう、てんこ盛りな訳ですが、

今回のタイトル、”ザ・スクエア”。
近代美術館の新しい作品展の名前なんです。
このスクエアの中では、人種性別年齢などなど皆が平等と唱う訳です。
理想・正義・モラルをもっともらしく宣伝していくわけですが、、、
実は自分でも気付かない奥底の偏見を今回の主演・キュレーターチーフも抱えていた、というのを後半で見せて来るんです。

前半から後半の流れはスムーズだし、
気付きのきっかけになる出来事も面白いし、
団地住まいのあの坊やが、始めは厄介だな~なんて思っていたけど、徐々にむしろ彼の方がまっとうだと感じてしまう、巧いシナリオになっています。噛みつくような坊やのクレームのシーンは今でも忘れられない。絶対に君が正しいと伝えに行きたくなった。

すごく遠回りな訴え方、なかなか無いよね!面白かった!



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