Marrison

ザ・スクエア 思いやりの聖域のMarrisonのレビュー・感想・評価

4.3
出来はいい方だが、大絶賛するほどではない。

前半、まどろっこしいキュレーターたちの話し合いのところなんかで、濱口竜介監督の『ハッピーアワー』の長々しさの方がはるかに馴染めたと思った。さっさとスクエアの展示を始めてくれ~、ドラマはそこからでしょ、と。(だって、ル・シネマの廊下の隅の床に一カ月前から四角形があって“ここにあなたの財布と携帯電話を置いてください”なんて本気みたく映画ばりに書かれてて、それ同様に人々がどう反応してくかの物語だと思わされちゃってたんだもん。。)

でも、中盤~後半は、コンドーム女子や必死少年やモンキーマンとかの“執拗な攻め“と私の波長が(時々なら)合い、四角そのものなんてどうでもよくなってきた。
集中して観れてる限り、コンテンポラリー映画の醍醐味をもらえた。経済力や民度の高さに恵まれちゃってるヨーロッパの一等国にありがちな“お遊び映画“臭は伴うものの、人間洞察のエッジは誠実さともとれる。(世界を1ミリたりとも変える力や意志を持たないくせに問題提起のカッコよさだけを誇って儲ける、まるで大概のジャーナリズムと同じくいやらしい映画でもある。)
モンキーマンは途中までは最高だったが「演技お疲れさま。大変そうね」と私に気づかわせ始めた時点で彼の完勝はナシ。序盤の街角での「男に殺されるーっ!」の女子の嘘すぎる表情には立腹。あ、この女子はスリの一味だったということね?(これの演技力は◎だ。)

ラストを褒めたくはない。