ごてふ

ザ・スクエア 思いやりの聖域のごてふのレビュー・感想・評価

3.8
渋谷BUNKAMURAル・シネマにて。平日夜の部、観客20名弱と閑散。観る者の心中をザワつかせる作風は、前作同様この監督の持ち味だろう。生理を刺激する不快なノイズ、間の悪さ、噛み合わない会話の応酬などなど。ハイヒールと下駄を片足づつ履いて歩いているような心地の悪さと言い換えてもいい。アブストラクトな「聖域」を深読みするのは観客自身なのだろう。現代アートには元々興味もなく不案内だが、大昔の10代の頃にマルセル・デュシャンの「泉」と題したオブジェ(実はただの便器)を観て、これがゲイジュツなら、そこらの子供でもアーティストになれると鼻で嗤ったが、既成概念を打ち破ってこその革新。琴線を震わす毒やユーモアというものもある、と≪四角≫い銀幕を見上げて長嘆息。