このレビューはネタバレを含みます
このオストルンド監督、
人を居心地悪くさせる演出が上手い。
前作のフレンチアルプスも物凄く胃がキリキリする様な作品だったけど、今作もそんな感じ。
アートのトークイベントという静粛な場で、
トゥレット障害の人が卑猥な言葉を発してしまう事の気まずさ
一夜だけの女に言い寄られながら、
背景で鳴るアート作品の不快音
パーティー会場での猿男の不快感など
もうホントに嫌な気持ちにさせる。
とてもブラックなユーモア。
所々、笑ってしまった。
苦笑って感じだけど。
これらの居心地の悪さや不条理は、
コーエン兄弟の得意技なのだが、
ちょっと雰囲気が違う。
調べてみたら、
どうやらこの監督はミニャエルハネケを尊敬しているとの事。
あぁなるほど。
確かにハネケの意地悪さに似ている。
スクエア(=四角)を意識的に作ったシーンは、チアリーディングのシーンだと監督は言ってたけど、全然感じなかった。
それよりも、
らせん階段を俯瞰でとる=スクエア
脅迫文をポスティング風景もスクエア
って感じ。
あとはドアの向こうに立った時に窓枠内にハマる感じとか。
あと、終盤のゴミのシーン、
現代アートとは、ゴミの中でゴミを探すような存在、なのか?