彼が亡くなった。最後まで見送りたい。
マリーナの願いはただそれだけだったのに、彼女がトランスジェンダーであるがゆえ立ちはだかる困難。
言葉の暴力、身体的な屈辱。
それでも立ち向かう。何も彼女は間違えてない。当たり前の権利を主張しているだけ。
そして探して探してやっと見つけた、彼の残した鍵の秘密。
期待して開けた扉の中に見えたものが彼女の現実。
あの一瞬、心臓が鷲掴みにされた。
でもこのシーンとても好きだ。
マリーナを演じたダニエラ・ヴェガはご本人もトランスジェンダーの女優さんだそう。オペラ歌手としても活躍されてるそうで、彼女の歌うヘンデルのアリア「オンブラ・マイ・フ」がとても素晴らしかった。
この曲は「暑い日に日陰を作ってくれる木に感謝する」ということを歌っているらしい。
その意味を知るとまた切なくて泣けるなぁ…
今作は「アカデミー外国語映画賞」にノミネートされています。
発表はとうとう明日!楽しみです。
追記:今作が外国語映画賞見事受賞!おめでとう!