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ミスター・ロンリーのmのレビュー・感想・評価

ミスター・ロンリー(2007年製作の映画)
3.5
この映画の良さを、私は言葉に出来ない。

大道芸人のマイケル・ジャクソンが、自分を見つめ直すストーリー。

ハーモニー・コリンさんという監督の作品、これが初めて。
前から『ガンモ』を観てみたくてしょうがない。
『ガンモ』の監督だと知って驚いた。

今作は、まずモノマネをする人たちがコミュニティを作り、彼らだけで生活する姿に惹かれて観てしまった。

感想がうまく出てこないのが、この作品の魅力なんだと思う。

最近、とみに[個性]ってなんだ?と思うようになった。
インスタでよく、「あーこの構図どこかで見たことある」とか「あーこのファッションどこかで見たことある」という事がある。

最近多いのが、りゅうちぇると似た格好してる人だったり、#ファインダー越しの私の世界、とかで出てくるポートレートとか。

別にそれが悪いとは言っていない。
私がしていない、とは思ってもいない。
自分の個性も結構、最近無いなって思ってる。
ただ、マイケル・ジャクソンを真似する彼となにが違うのかって言ったら、あまり変わらないのじゃ無いだろうかと思う。
寂しさなど自己のアイデンティティなどを隠して、他人になる。

信じている事が報われない事もあるのではないか?
自分とはなんなのだろうか?
生死とはなんだ?

ハーモニー・コリン監督から投げかけられた問いに私は答えが出せない。

マイケルの孤独や寂しさを逐一感じられ、また、どこか奇妙さや、違和感を覚える作品。

シスターの描写や、曲のインパクトが絶妙で、とてもオカシナ(良い意味で)作品を観てしまった。

ラスト。
彼は孤独でいたいと語る。
その一言に心臓が掴まれた。

マリリンは、素直に自分の心の声を聞いたのかな?

追記
The Maid Freed From The Gallows

ストーリー : ★★★☆☆
映像 : ★★★★★
設定 : ★★★★☆
キャスト: ★★★☆☆
メッセージ性 : ★★★★☆
感情移入・共感 : ★★★☆☆

cc/かりものの人生の、ほんものの幸せ。
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