Kyasarin

素敵なダイナマイトスキャンダルのKyasarinのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

2018年2月22日
filmarks 試写会 当選
ヒューマントラストシネマ有楽町にて

面白かった!!
テアトル系らしさ溢れる作品です(笑)
私はテアトル系が好きなのかもしれない!

コミカルにエロを描いているだけではなく、色々な心情や人間の奥底にある気持ちや人生についてまで考えてしまった。

初っ端から、裸体、裸体、ヘア、乳首、交わり、裸体(笑)
わたしは女だけど男の人観たら初っ端から反応しちゃうんじゃないかしら(笑)てくらいの裸体(笑)

ダイナマイト心中した母と浮気相手のバラバラの死体がリアルで程よく気持ち悪い(笑)そこがとても良い(笑)

岡山〜大阪〜東京へ向かう電車の窓に映る若き末井青年の描写が好き。

出逢う人出逢う人キャラクター濃い(笑)
峯田さんやっぱり上手い。最初は悪い人なのか良い人なのか分からなくて探り探り確かめる様に観ていたけれど、なんだ良い奴じゃーん!と言うか、末井青年の才能への嫉みをも感じる。
松重さん、言い方面白いし松重さんとこはね、もーコントパートだよ(爆笑)
松重さんはじめ出てくる人々の眼鏡の曇り具合も半端ない!!
前田敦子の最初の初々しい感じからの後半のマンネリした中年の奥さん感も良い。居るいる、こんなオバチャン(笑)あっちゃんでも細い!!からそこまでオバチャン感ないけどさ。
不倫相手の三浦透子さん、とても良かった。末井が気になって目で追ってしまう気持ちも分かる。あんなに素っ気なかったのに精神的に可笑しくなるまで愛されてしまうって人間て単純な生き物。天使の様にフワフワしてた笛子が一気にホラーへ…
個人的には編集部員のオカベさんが大好き(笑)
モデルかすみは可愛いし、アラーキーはやはり脱がせ屋のプロ!!
ピンサロ嬢ユーコもなかなかのもん。

昭和感満載(小物、メガネ、ポスター、服装、ポカリの缶など細かいところまで)抜かりない。みんなが必死で生きている時代感物語って居る。

劇中音楽も管楽器がアクセントに効いていて、とても好み。

エンドロールのキャスト名が名前ではなく、「ガサ入れに来る刑事」「殴る女」「ハーモニカの男」などなど観て居たらああこの人か!!とふと笑ってしまう役柄での名前。そうよね、名前で書かれても分からないものね。

序盤、中盤、後半(寧ろラストがオノマチで終わる素晴らしい👏)ちょいちょい母エピソード出して、やはりルーツはダイナマイト母にあるよと言いたかったのかな。濡れ場?の露出度は肩くらいまでと太もも。相手役の若葉さんも色気あるなぁ。最後子供置いて行く時のポロポロ涙はオノマチクオリティ!!これを大スクリーンで観る価値あるな。オノマチは山と乱れた和服が似合うね。エンドロールの歌も良かった。
お父さん役の村上淳さんは流石。中の人は都会の男でイケメンなのに残念な田舎のお父さん醸し出してた。テレビ出演のとこ最高(笑)

佑くん、役を演じるにあたりダイナマイト母のお墓にたまたま迷い込んで見つけてお参りしたり末井さんの靴を履き間違えてそのまま撮影通ったりしてたみたいだけど末井さんが乗り移って居たんじゃないかな?!佑くん色気半端ない、ダメなオトコになるのも上手いね。
末井さん自体はじめよく分からなかったけど映画を観たあとはこの人は天才なんじゃないか、小説を読んでみたい!エロは芸術なんだなやっぱり!!と末井さんに興味が湧いた。富永監督もその才能に惹かれてこの人の人生を撮りたい!と思ったのかもしれない。監督のトークで監督の熱い想いを感じ取る事が出来ました。試写会で監督自ら登壇してくださるって光栄な事だなあ、映画に掛ける熱量がハンパないんだなって思いました。監督が伝えたかったこと、138分に詰め込んであります!

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