JIN

素敵なダイナマイトスキャンダルのJINのレビュー・感想・評価

3.2
予告編でなんとなく面白そうかなと思ったけど、そうでもなかった(笑)
母親が隣の家の息子とダイナマイトで心中したという末井昭氏の話。
アラーキーのような写真家も登場して昭和のエロ雑誌界隈の検閲風景や猥雑な空気を面白がるのには良かった。

内容はさておき、めちゃめちゃ昭和感を出すのに成功していたことに驚き。
この時代を扱っても、その空気にどこか違和感を感じることの方が多いからねえ。
特にキャストがみんなやたらと昭和顔なのが良い(笑)
ただし、前田敦子を除いては。
彼女だけ浮いてたかな。
それと尾野真千子演じる母親のシーンのぶっこみ方がしつこい。

今のネット全盛期にはわからない「エロ」を取り巻く環境を再考察する上でも興味深い作品かもしれない。
かつてはアンダーヘアーですら見えてはいけない時代やったわけで、そう考えると本来は「秘め事」も随分と開けっぴろげな世の中になったもんやなあって思う。
ネットを見れば何でも見れるもんなあ。
いつの時代でもエロを取り巻く境界線みたいなのは問題になるけど、簡単にはありつけない時代の方が夢があったようには感じるね。
その辺の検閲との攻防戦も今からすれば何だったのか、滑稽でおかしい。
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