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散り椿のkassyのレビュー・感想・評価

散り椿(2018年製作の映画)
3.8
試写会にて。

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不正を許せず藩を出た新兵衛は、妻を病で亡くす。その妻の「私の代わりに散り椿を見て欲しい」という遺言により、彼は故郷に戻ってきた…

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最初はあまりセリフが頭にすっと入ってこなかったのだが、話自体はとてもわかりやすく時代劇らしいものなのでのめり込んで見る事が出来た。

散り椿の前での岡田くんと西島さんのやりとりは胸を熱くさせたし、
終盤の血を浴びた岡田くんと西島さんのカットも痺れた。
個人的には西島さんと黒木華が向かい合っていた所に奥から富司純子さんが奥からやってくる構図が構図の妙を感じすごく好きだった。

ダイナミックな画角、美しい自然がとても素晴らしく、この悲しくも一歩前に進まんとする者達の物語を静かに描き切っていた。

岡田君の姿はどことなく三船敏郎さんを彷彿とさせた。
影を背負う男の悲哀、閃光のような速い殺陣、落ち着いた声。
もっともっと渋みが出てきたら、ますます味わいのある俳優さんになるだろうなぁ、、
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