あらた

バック・トゥ・ザ・フューチャーのあらたのレビュー・感想・評価

3.6
おそらく小学生以来の観賞。
フリとオチの効いた娯楽の見本のような作品で、そりゃあ面白いは面白い。

でも、マーティの言動にもそれを是とする物語空間にも「基本自分(とドク)だけが幸せになれば他はどうでも良い」という自分勝手さを感じてしまって、うまく楽しみきれなかった。
特に最後のビフの描写はマジで胸糞悪い。
たしかにビフは横暴な人間だが、勝手に過去を改変しといて、卑屈に振る舞う貧しそうなビフを見てめでたしめでたし気分になんて到底なれない。
これじゃ単に過去改変というマーティにしかできない反則技でマーティ一家とビフの勝ち組/負け組の立場が入れ替わっただけだし、そこにビフを不幸にしたことへの自覚も後悔も少しも感じられずモヤモヤ。
大体、覗き魔で臆病者のマーティ父と横暴で傲慢なビフってどっちも人間的には同レベルで、ラストの幸せそうなマーティ父を見ても「クズが幸せそうで良い気なもんですなあ」と思ってしまった。
あらた

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