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旧支配者のキャロルのblacknessfallのレビュー・感想・評価

旧支配者のキャロル(2011年製作の映画)
3.5
これはやべぇ、ワケわからないしお金も時間もかかってなさげだけどおもしろいやつだ笑

映画学校の卒業記念の映画製作が講師兼女優のおばさんの常軌を逸したいやな念をふんだんに込めたスパルタ指導によって息苦しく重い空気感と緊張を生む。その熱狂的な負の念に監督に抜てきされた女性が触発されて映画製作は思わぬ方向に…

監督に抜てきされた女性は自身のプロフィールに「人間は人間に潰すとか潰されるなんてことはなく人間は勝手に潰れていくものだと思う」て書いてて、これを読んだ講師兼女優のおばさんがおもしろいわね、この子。的なこと言って彼女にやたらと目をかけると言うか、その常軌を逸した指導を主に向けるんだよね。
その指導シーンのいやな感じはジャズ映画のセッションを越えてるんだよ、ベクトルは違うけど、なんと言うか地獄のガラスの仮面って感じ笑

正直、何を意味して言いたいのかわからないんだけど圧倒される仕様になってる。高橋洋さんらしいテイストではあるかな?でも、ソドムの市みたいに笑えるとこがないのが苦しかったな、これは。詰まらなくはないけど。
それにこの映画の雰囲気にギャグは合わないから仕方ないかな笑

さかんにわからないて言ってるけど、単に雰囲気だけに拘ったりメチャメチャやってるわけじゃなくて何か深淵な意図はあるんだと思う。
前記した「人間は勝手に潰れていくものだと思う」これがちゃんと回収と言うか巧みに、そして恐ろしい形で帰結してるから。

あと、映画の中で作ってる映画のタイトルも旧支配者のキャロルでこの劇中劇の方がおもしろそうだなて思った、普通のホラーとして笑
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