コエーヅカ

さよなら、僕のマンハッタンのコエーヅカのレビュー・感想・評価

4.7
我々青春ゾンビ達は、マークウェブという男にどれだけ心をかきむしられたらええんでしょう。


最高の青春讃歌でした。

500日のサマーの哲学を、ギフテッドを経た温かみで描く、まさに今のマークウェブが詰まった1本なのではないでしょうか。

とにかくまずニューヨークがたまらなすぎて、まばゆすぎて、その時点でノックアウト。
ここまでこっちの憧れ要素突かれたら、そりゃ悶絶ですよ。


今や商業的な勢いに飲まれてしまったニューヨークを、“現実の象徴”として描いていて、イノセンスとロマンを携えた主人公にバチバチに感情移入。

雨の中のシーンがもう憎すぎる。
マークウェブってほんまにロマンチックという言葉にとりつかれてるんやなとさえ思った。

青春って刹那的な概念やから、こういう世代を越えて捉えてるのがロマンチックだけじゃないところよね。

父親の青春が成仏された物語でもある。

そして、ロマンを失ったように見えていたニューヨークを、最終的に街ごと美しく包み込むという究極のニューヨーク讃歌でありました。

登場人物全てが一歩進んで終わってるのが最高。
文句なし。

キャストは、
ジェフブリッジスがとにかくすごいよ!

何回でも見返したい!