さよなら、僕のマンハッタンの作品情報・感想・評価

さよなら、僕のマンハッタン2017年製作の映画)

The Only Living Boy in New York

上映日:2018年04月14日

製作国:

上映時間:88分

ジャンル:

3.7

あらすじ

大学卒業を機に親元を離れたトーマスは、風変わりな隣人W.F.ジェラルドと出会い、人生のアドバイスを受けることに。ある日、想いを寄せるミミと行ったナイトクラブで、父と愛人ジョハンナの密会を目撃してしまう。W.Fの助言を受けながらジョハンナを父から引き離そうと躍起になるうちに、彼女の底知れない魅力に溺れていく。退屈な日々に舞い降りた二つの出会いが彼を予想もしていなかった自身と家族の物語に直面させるこ…

大学卒業を機に親元を離れたトーマスは、風変わりな隣人W.F.ジェラルドと出会い、人生のアドバイスを受けることに。ある日、想いを寄せるミミと行ったナイトクラブで、父と愛人ジョハンナの密会を目撃してしまう。W.Fの助言を受けながらジョハンナを父から引き離そうと躍起になるうちに、彼女の底知れない魅力に溺れていく。退屈な日々に舞い降りた二つの出会いが彼を予想もしていなかった自身と家族の物語に直面させることになる・・・。

「さよなら、僕のマンハッタン」に投稿された感想・評価

W.B.イェイツの「再臨」の一節から始まり、それで幕を閉じるマーク・ウェブ監督の最新作は、ニューヨークを舞台に人生に迷子になっている青年トーマス・ウェブを主人公に、彼が様々な出会いを通して自分自身を見出していくさまを、人生の示唆の富む文学的フレーズと共に都会的に描いていく。
邦題よりも本作にしっくりくる原題「The Only Living Boy in New York」はサイモン&ガーファンクルの楽曲から来ているが、終盤、この曲が流れた時に思わず胸が熱くなってしまった。
大学を卒業して親元を離れたものの定職に就く訳でもなく、家庭教師のアルバイトで暮らしているトーマスは、退屈で平凡な日々を送っている。
彼のこのモラトリアムな日々は、隣室に引っ越して来た謎めいた中年男W・F・ジェラルドと、友達以上恋人未満のミミとデートしている際に父親と逢引しているのを偶然目撃した美しい女性ジョハンナ、これらの人々と彼が交流していく中で変わっていく。
本作では、お節介な「お隣さん」の助言もあって益々こじらせていくトーマスの恋の空騒ぎが、誰でもが若い頃に抱く高揚感や焦燥感、葛藤や自己嫌悪も交えて描かれる。
この恋の空騒ぎは、マーク・ウェブ監督らしい洗練された台詞と、前記したサイモン&ガーファンクルをはじめボブ・ディラン、ルー・リード、ビル・エバンス、ハービー・ハンコックらの楽曲に彩られて展開していく。
そして最後に待ち受けるトーマスに関わる意外な過去と真実。
本作は、主人公の青年が出会いや恋の空騒ぎを通してモラトリアムを抜け出し、自分自身や家族と向き合って成長していくさまを希望や温もりを交えて描き出していて胸が熱くなります。
netfilms

netfilmsの感想・評価

3.9
 街の息吹が聞こえてくるような都会の雑踏、アメリカ・ニューヨーク、天を貫くような高層ビル群、等間隔で立ち並ぶ道路信号、黄色いタクシー。街は今日も活発に動き始めるが、主人公は今のニューヨークは商業主義に塗れ、活気を失っていると考えている。今のアート・シーンの活気はフィラデルフィアなんだと、片思いのミミ・パストーリ(カーシー・クレモンズ)に呟く。ロウワー・イースト・サイドにあるぼろアパート、ここで暮らすトーマス・ウェブ(カラム・ターナー)は華奢な身体を持て余していた。父親イーサン(ピアース・ブロスナン)は出版社の社長として辣腕を振るい、高級住宅街のアッパー・ウェストサイドで何不自由なく育てられたトーマスは、大学卒業後、突如家を出る。「Pale Fire」という名の古書店で働く女友達との距離を縮められず、他人に誇れるような人生の目標は夢などなく、生粋のニューヨーカーでありながら、人生を持て余す姿はモラトリアムそのものだ。だが青年の退屈な日常はある日突然、刺激に満ちる。アパートの階段で出会った隣人W・F・ジェラルド(ジェフ・ブリッジス)の不気味な眼差し、父親が密会するジョアンナ(ケイト・ベッキンセイル)という女の影に青年の心はざわめく。

 主人公のモラトリアムからの脱却と成長の物語は、謎めいたW・F・ジェラルドをメンターと仰ぐことで突然歩みを始める。かつて小説家に淡い夢を抱いていた青年と、物書きの男との緊張感のあるやりとり。女を数歩後ろから尾行する男はただの興味本位なのか?それとも彼女に心惹かれるのか?ジョアンナは『(500)日のサマー』のサマー・フィン(ズーイー・デシャネル)のように、自由奔放に男を弄ぶジョアンナの姿は小悪魔のようなファム・ファタールな魅力に溢れる。だがトーマス・ウェブもW・F・ジェラルドも彼女の妖艶な魔力に屈するつもりはない。まるで『(500)日のサマー』のトム・ハンセン(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)と瓜二つなトーマス・ウェブの姿だが、マーク・ウェブの監督としての着実な成長が主人公の姿に深みをもたらす。ウラジミール・ナボコフ、エズラ・パウンド、ウィリアム・バトラー・イエーツら名作家たちの光と影。Herbie Hancockの『Maiden Voyage』、Simon & Garfunkelの『Blues Run the Game』、Bob Dylanの『Visions of Johanna』などのまるで今作に当て書きされたような素晴らしさ。ニューヨークの街で繰り広げられるセイン俊群像劇は決して若い人の為だけでなく、すっかり枯れた大人たちのためにある。父親イーサンやW・F・ジェラルドの枯れた味わいも魅力的だが、主人公の母親ジュディスを演じたシンシア・ニクソンの名演が印象深い。
ronji

ronjiの感想・評価

4.0
さよなら僕のマンハッタン。

つまりは、さよなら過去の自分。
さよなら、僕の愛した人達。

この邦題、僕は、結構しっくりきた。

音楽も抜群。

そして、さよなら、出来ずに今まで生きてきた自分には、色々響くところがありました。

この映画観てると、ニューヨーカーにとって、アンディ・ウォーホルとルー・リードがどれだけ重要な人物かがよくわかる。

最後に、どんなに美人でも、父さんと同じ穴のムジナは勘弁よ。
文化は違えど、青年は主人公と同じ悩みや葛藤を抱えていて、大変共感ができた
chiixx

chiixxの感想・評価

3.8
青春…
中々評価するのが難しい映画。前半は明らかに冗長だし、ストーリーもある程度予想が出来る。でもそれを超えた良さがある作品だった。映像、音楽も秀逸。
c.

c.の感想・評価

3.0
期待しすぎたかな。
Johannaの顔が好きになれず...なんというかゴリラ顔🦍?
yuna

yunaの感想・評価

3.6
隣人とトーマスのシーンの尊さよ!!ちょうどトーマスと同じ年代だからこそ、自分の中で響いた部分もあったな〜
Hiro

Hiroの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

心に残る映画には、"登場人物に感情移入できる"というのがあるかも知れない。本作はまさにその通りで、主人公の悩みや感情の発露に大いに共感できた。
作風としてはやや感傷的だし、話が上手く出来すぎの感はあるけど、十分楽しめた。ミミの「貴方はいい人」に代表される主人公トーマスの評価がずっと彼を萎縮させていたのかな…?雨の別れのシーンがとても印象的でした。
ジェフ・ブリッジスやピアース・ブロスナン、ケイト・ベッキンセールといった脇役が素晴らしくチャーミング!
ただ、この邦題っていかが?彼はニューヨークで生活を続けていく訳だしミスリードだよね。ふ
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