さよなら、僕のマンハッタンの作品情報・感想・評価

「さよなら、僕のマンハッタン」に投稿された感想・評価

W.B.イェイツの「再臨」の一節から始まり、それで幕を閉じるマーク・ウェブ監督の最新作は、ニューヨークを舞台に人生に迷子になっている青年トーマス・ウェブを主人公に、彼が様々な出会いを通して自分自身を見出していくさまを、人生の示唆の富む文学的フレーズと共に都会的に描いていく。
邦題よりも本作にしっくりくる原題「The Only Living Boy in New York」はサイモン&ガーファンクルの楽曲から来ているが、終盤、この曲が流れた時に思わず胸が熱くなってしまった。
大学を卒業して親元を離れたものの定職に就く訳でもなく、家庭教師のアルバイトで暮らしているトーマスは、退屈で平凡な日々を送っている。
彼のこのモラトリアムな日々は、隣室に引っ越して来た謎めいた中年男W・F・ジェラルドと、友達以上恋人未満のミミとデートしている際に父親と逢引しているのを偶然目撃した美しい女性ジョハンナ、これらの人々と彼が交流していく中で変わっていく。
本作では、お節介な「お隣さん」の助言もあって益々こじらせていくトーマスの恋の空騒ぎが、誰でもが若い頃に抱く高揚感や焦燥感、葛藤や自己嫌悪も交えて描かれる。
この恋の空騒ぎは、マーク・ウェブ監督らしい洗練された台詞と、前記したサイモン&ガーファンクルをはじめボブ・ディラン、ルー・リード、ビル・エバンス、ハービー・ハンコックらの楽曲に彩られて展開していく。
そして最後に待ち受けるトーマスに関わる意外な過去と真実。
本作は、主人公の青年が出会いや恋の空騒ぎを通してモラトリアムを抜け出し、自分自身や家族と向き合って成長していくさまを希望や温もりを交えて描き出していて胸が熱くなります。
トーマスの「逃げなかった方」というセリフに、熱い愛情をしみじみ感じる。
ストーリーも良いし、なによりセリフと情景が最高。
随所の隠喩がまた良い。
花

花の感想・評価

4.5
セリフの言い回しのセンス良すぎ!
まるで上質な小説を読んでいるみたいだった。

人生は戯曲(ドラマ)だ。悲劇でも喜劇でもある
ウッディ・アレン風。ジェフ・ブリッジスがリンチ風。今回はマーク・ウェブの良さでもある軽快さが若干軽薄な感じにうつった
hamabondz

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3.5
期待していたものたは違ったけど、なかなか面白い作品だった。
主人公ちょっとジャケットの感じと違うね。
skysoi

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4.2
やはり今作も眼差しが暖かく、読後感よし。安定のマークウェブ作品でした。
Nanami

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2.7
若干ウディアレンを彷彿とさせた
rYt

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4.5
NYに飽き飽きの退廃的な青年が、隣人に出会い、人生について説かれ、成長し、彼自身が「NYの物語」になるというお話。個人的には超良くできた映画。

まず、隣人であるW.F.ジェラルドが単なるアドバイザーならそれこそGoodwill-Huntingでよいのだが、本作は少し違う。うざいぐらいに丁寧に丁寧にそれこそ噛んで含むが如く、青年が現実に向き合い少しずつ大人になる様をえがく。あたかも青年の成長を見守る父親の目線で。

最後に明かされる事実で、それぞれの登場人物が見事なまでにストーリーにパシッと収斂し、切なくも美しい物語に仕上がる。Good。
Yま

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3.6
恐らくニューヨークという町を知っているか否かで感じ方が全然変わる作品。

正直、途中でちょっとオチは読めたけど、もう1個サプライズが用意されてたので全然OK。

500日のサマーのマーク・ウェブ監督とあって期待値かなり高かったが、思った通りの当たり作品でした。
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