Jeffrey

バグダッド・カフェ 完全版のJeffreyのレビュー・感想・評価

4.0
‪ ‪ ‪ ‪ ‪「バグダッド・カフェ」‬
既に紀伊國屋から発売された本作のBDを持っているが、4Kという事で「 バグダッド・カフェ」修復版を購入。更にスチブになり、本邦初公開の映像特典、ブックレット、ステッカー、オーディオコメンタリーなど追加されてるのはファンとしては最高極まりない。これから再鑑賞する。最高に大好きな映画だ。
‪冒頭、ヴェガス近郊のモハーヴェ砂漠。膨よかなドイツ人旅行者ヤスミン。寂れたモーテル、不機嫌な女主人、マジックの披露、ピアノを弾く息子、今、女の友情が…本作はP.アドロンの奇跡の様な傑作で、既にニューディレクターズカット版の円盤を持っていたが、4kで新たに発売さ‬れた本作を鑑賞したがより美しい光と色が放たれ、更に画面が1:1.66に変わっている。西ドイツ映画として87年に製作された時期は既にニュージャーマンシネマも死に体になりつつあった時代…そこに一作の傑作が誕生する。それが私が愛して止まないバグダッドカフェである。去年再鑑賞したばかりで一年経た‬ずに鑑賞したが、J.スティールが歌うテーマ曲「コーリング・ユー」が流れるオープニングや間、間に挟まれながら聴こえる切ない歌詞が堪らないよ…こんな映像とあった音楽が簡単に作曲できたなんて。異なる2人の女性のやりとり、互いの悩みや不安、興味を優しく絵がいてる点は本当に素晴らしい。暮色、‬原風景の捉え方、カフェの中のインテリ、様々な人種、キャラクターが集う場所はまるでパラダイスカフェ。親の言う事を聞かない娘に、能天気なウエイター、インディアン部族の警官、バックパッカーの白人、ダメ夫、陽気なカーボーイと…まだまだ沢山の登場人物がこの小さな空間で戯れる。特に主演2人の‬内のCCH・パウンダーは最近だとゴジラ キング・オブ・モンスターズにも少し出ていた。彼女の短気な性格と穏やかなM. ゼーゲブレヒトの極端な立場やそれぞれの葛藤の見せ方が良いのと、クライマックスに向けて徐々にいい雰囲気になる場面から手品の下りで一気に心温まる映像が我々を待つ。いや〜名作。‬
Jeffrey

Jeffrey