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伊藤くん A to Eの地球へのレビュー・感想・評価

伊藤くん A to E(2017年製作の映画)
3.7
ダメ男と彼に関係する5人の女性の物語

アラサーの売れない(売れなくなった)女性脚本家が、起死回生をかけてTVドラマの企画作りに取り組んでいる。
題材は彼女の講演会に参加した4人の女性たちの恋愛相談。

実はこの4人の女性たちを振り回す男性は同一人物で、自己チュウでプライドの高いだけの最低男「伊藤くん」。

題名にもなった「伊藤くん」と彼に関係した4人の女性(A~D)の物語と、その4人の恋愛相談を題材にしてTVドラマの企画作りに取り組む女性脚本家(E)の話が並行して進みます。

ダメ男に関わった女性4人(A~D)はコンプレックスを持ち、それぞれが「みじめな」立ち位置にいましたが、結果的にダメ男と関わったことで何かしら変わります。
そして新しい道を歩き始めるのです。

一方、売れない脚本家はダメ男と相反する立ち位置にいるように感じましたが、結果的には似た者同士だったようです。
2人は現実から逃避して、何も努力せずに勝負にもでない(土俵にすら上がらない)そんな人生を許容する、「勝負をしない=負けない」人生を選択しています。
そんな2人が出会い、しかも正面衝突をします。
ダメ男と5人目の女性(E)との顛末は劇場で確認して下さい。


本作の題名に惑わされないで下さい、ダメ男のお話ではなく5人の女性たちの応援歌(成長を応援する)でした。

ダメ男には少々ムカつきますが、5人の女性(5色の女性)には爽やかな印象を持ちました。
結局、彼の存在は「トリガー(導火線?)」だったのでしょうか・・・

原作(小説)は未読、TVドラマも見ずに映画を観た。
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