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真っ赤な星のeeeのネタバレレビュー・内容・結末

真っ赤な星(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

劇場でポスターを観て、気になって、その日に鑑賞しました。
後半、赤い服を着て寝転ぶヤヨイ。
友達の家で、青い服を着て横になっているヨウ。
それが、ふたりに、最も距離がうまれたシーンに見えた。
でも、
青い炎は、赤い炎よりも熱いから、
ヨウがいつか、ヤヨイちゃんを包む予感も同時に感じた。
冒頭の鮮やかな空と緑の風景に、赤いパラグライダーが、遠くに遠くに見える。
小さい頃、飛行機雲を見つけた時とかに、心の中で「見つけた」と思ってた。
恋もそうかもしれない。
いま、思えば、ヨウはヤヨイちゃんを見つけた。それが救いになるなんて自覚もなく。
好きな人が涙を一筋ながす。その人と目が合う。14歳のヨウはその瞬間、穴をたくさん埋めてもらったんだと思う。
ヤヨイの部屋にある、穴があいた網戸。それをいつの間にか、ハリネズミのアップリケで埋めたヨウ。自分たちに穴を空けた人たちのことは、忘れようと言ってるみたいにも見えた。ちがうかな。どうかな。
後半、躊躇なく「全部あげる」と、眉をしかめずまっすぐ言うヨウ。抱きしめ合うふたり。その後のラストシーン。同じ空を見ているふたり。でも、その時のヨウのセリフで気づく。ふたりの顔の角度が微妙にちがう。見ている先は、思い描く未来は、それぞれちがう景色なんだとも思ってしまう。
切ない。
「真っ赤」な色は、ところどころ、様々なシーンで目にしたけれど、言葉通りのに赤い星は、夜空のシーンでは1度も目にしなかった。
真っ赤な嘘をつけるのが大人。
ヨウはどこかでそのことに気付き、14歳で、またはそれよりも早く、大人にされたのだと思う。
でも、それでもヨウは、きれいな星をきっと見つけ続けると思う。ヨウの一等星であるヤヨイちゃんを。
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